日本学生相談学会の資格認定制度
一般社団法人日本学生相談学会では「大学カウンセラー」と「学生支援士」の資格認定を行っています。
毎年7月1日に、その年度の「資格申請の手引き(申請要項)および申請書類一式」を会員専用サイトに公開します。
新規取得および更新申請をご予定の方は、会員専用サイト 7.資格認定制度より、必要書類をダウンロードしてご利用ください。
【大学カウンセラー】
1.「大学カウンセラー」資格とは
大学カウンセラー資格認定制度は、2001 年度より運営されています。広義の学生相談活動には高等教育機関の多くの教職員がかかわっていますが、学生相談機関のカウンセラーは、臨床心理学をその基盤に持つ専門職として、学生相談活動の中核を担うことが求められます。また個別面接を中心にした支援や教育的関わりだけでなく、他職種との連携・協働、学内ネットワークの構築、グループワークにおけるファシリテーション、教職員や家族等へのコンサルテーション等、学生ならびに大学組織からの多様なニーズに応じられる資質を有している必要があります。臨床心理学の専門性に加え、学生相談独自の専門性を持つカウンセラーを認定しサポートするのが、大学カウンセラー資格認定制度です。日本学生相談学会の「学生相談機関ガイドライン」において、学生相談に従事するカウンセラーは、大学カウンセラー資格を有していることが望ましいとされています。
資格取得者は、学生相談の専門カウンセラーとしての自覚を持ち、責任ある実践と相互研鑽を継続するだけでなく、持続的な研修および研究活動を通して、日々自らの専門性を高めていく必要があります。そしてその知恵と力を結集した質の高い活動によって、学生相談を発展させていくことが求められます。こうした営みを通して社会に貢献していくことが、学生相談活動やカウンセラーに対する社会的評価の確立につながるものと考えます。
2.主な資格要件
(1)会員資格
本会の正会員として1年以上経過していることが必要です。
(2)学歴
学士以上の学位を有することが必要です。
(3)相談業務に関わる基礎的職能
相談業務に関わる職能が、本会の定める水準に達していることが必要です。臨床心理士の資格を有する者については、本会の定める水準に達しているものと見なします。
(4)学生相談機関のカウンセラーとしての援助経験
以下の条件を満たす必要があります。
- 申請時にカウンセラーとして学生相談機関に勤務し、勤務時間にかかわらず継続して3年以上の援助経験があること。
- 申請時にカウンセラーとして学生相談機関に勤務し、援助経験時間が30時間以上あること。
(※援助経験時間は週当たりの勤務時間に勤務年数を乗じて算出します)
(5)学生相談に関する研究論文業績
過去5年間の実績が次のいずれかの条件を満たしていることが必要です。
- 本会機関誌「学生相談研究」での研究発表が1点以上あること。
- 学生相談機関が発行する紀要、報告書等での研究発表、あるいはそれと同等の研究発表が2点以上あること( 1編6,000字以上)。
- 資格申請時に,本会会員による論文指導を受けた研究レポートを提出し,審査を受けること( 6,000字以上)。
(6)日本学生相談学会における活動
本会大会における研究発表、本会が主催する行事でのシンポジスト、講師等の経験が過去5年間に1回以上あることが必要です。
(7)学生相談に関する研修
過去5年間に本学会が主催する、または本会が認める研修会において「E.大学教育と学生相談」領域を含む3領域以上の研修を修めており、次のいずれかに該当することが必要です。
- 合計30時間以上の研修を修めていること。
- 学生相談に関する個別スーパービジョン経験が5回以上あり、合計20時間以上の研修を修めていること。
(8)学生相談に関する職能、適性、倫理性
活動実践レポート、書類審査および面接試験で審査します。 活動実践レポートは、学生相談において心理的援助を行った活動実践例または事例を2000字以上のレポートにまとめたものです。
申請方法等詳細については、「資格申請の手引き(申請要項)」をご参照ください。
3.面接試験
新規申請者は面接試験が必須です(2月)。提出書類の記載事項及び勤務経験などについての質疑を行い、総合的に判定します。
4.資格有効期間および更新条件
有効期間は5年です。更新には所定の研修時間、活動実績、研究業績等が必要です。詳細は「資格申請の手引き(申請要項)」をご確認ください。
規程・細則は以下からご確認いただけます。
5.申請書類受付期間
新規申請、更新申請ともに毎年10月1日から10月31日です。